おやき 長野いろは堂
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7/5(木) - 7/23(月) 上出 由紀 Urban Sanctuary

鬼無里での展示に寄せて

私の作品は写真を元に作られていきます。
現代において携帯電話やスマートフォン、そしてSNSの浸透は写真を撮ることをより日常的なものにし、誰もが日記のように自分の記録を残しています。

カメラロールを走馬灯のように見ると、記憶から欠落してしまった風景がいくつかあることに気がつきます。
また、ふと目を止めると、その写真そのものよりもその頃あったことにまつわる映像が鮮やかに蘇ってくることもあります。

記録と記憶の差異に「自己」というものが見えてくるように思うのと同時に、その差異には「私の」ではなく、「誰かの」記憶になりうる場所があるように思えます。

今回鬼無里で展示するにあたり、過去の作品も交えた展示を行うことにしました。
作品を選ぶにあたり、東京に生まれ育ち、記憶の多くが都会の景色に浸食されていることを改めて知ると同時に、父の故郷であった飛騨高山と、里帰りついでの家族旅行で訪れた山や緑の風景への懐かしさが常に自分の中にあることに気付く機会になりました。

その郷愁のようなものは都会自身が持つ自然への回帰欲求、失われた木々や草花を少しでも取り戻そうとあがく姿にも似ています。
高いビルからやっと手に入れるガタガタの地平線、排気ガスに強い街路樹、オフィスに置かれるレンタルグリーン、地下鉄の駅で蛍光灯に照らされる熱帯魚や金魚の水槽...

そうした憧れと矛盾を含んだ人工的な「自然」は、時に白々しく哀れな感じすら覚えますが、妙に愛おしく、直線だらけの景色に有機的な生命力を与えています。

「Urban Sanctuary」は、私自身の聖域とも言えますが、都会自身の聖域でもあり、そしてどこにいても人工的な何かに囲まれる人間という存在の聖域でもあって欲しいと願っています。

                 上出 由紀



休館日:7/10, 17

* サブギャラリーで同時開催の展示があります

サブギャラリーの展示


1993武蔵野美術大学大学院造形研究科油画コース修了(修了制作 優秀賞受賞)
1997ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ
Certificate for Postgraduate Study in Fine Art 取得
ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ Master of Art 研究生(秋学期のみ)
1994・
1995
上野の森美術館大賞展 入選
個展(フタバ画廊/銀座)
1997Degree Show(ゴールドスミスカレッジ/ロンドン)
1998個展(フタバ画廊)
2000個展(ギャラリーなつか/銀座) 以降2011年まで毎年同ギャラリーにて個展
2003小品展(ギャラリーなつかb.p)
2004百年の賞楽〜赤〜(exhibit LIVE/銀座)
2005百年の賞楽〜存〜(exhibit LIVE)
回復展(ギャラリーなつか&b.p)
個展(画廊 編/大阪)
Fantastic(exhibit LIVE)
Fixation(SAN-AI GALLERY)
2006背景をさぐる Vol.1(ギャラリーなつか)
シェル美術大賞展 入選
2008そこからの景色(ギャラリーなつか)
上出由紀・高浜利也作品展(ギャラリーなつかb.p)
2009個展(SAN-AI GALLERY)
2012予感(SAN-AI GALLERY)
個展(櫻木画廊)
数寄和の洋画展(数寄和)
2013個展(SAN-AI GALLERY)
2014個展(櫻木画廊)
2015-Square- 上出由紀・徳永陶子 二人展(櫻木画廊)
2016The Crosscurrent 国際作家交流展・日本/イタリア
(東京都美術館/ヴィラ・ディ・ドナート(ナポリ))
Tie 〜鬼無里に集う日米の作家展〜(ギャラリー鬼無里/長野)
[Chin Chin] 小品展(数寄和)
2017個展(櫻木画廊)
2018個展(櫻木画廊)
Fragment (三人展) (San-Ai Gallery +contemporary art)

作品

【サブギャラリー展】

7/1(日) - 7/30(月) 塩島千典写真展 休館日:7/3, 10, 17, 24, 31

Tel. 0120-168-041
AM8:30 - PM5:30 火曜定休
5・8・10月は不定休